研究課題
若手研究
内部被ばくを引き起こす放射性ヨウ素の体内動態を分子イメージング技術を用いて経時的に追跡する手法を確立した。安定ヨウ素剤が放射性ヨウ素の動態に与える影響を観察した。胃内投与された放射性ヨウ素は血中投与時に比べ、甲状腺への集積に時間を要することが明らかになった。安定ヨウ素剤は放射性ヨウ素の甲状腺集積を約80%阻害し、甲状腺被ばくの防護に大きく貢献していることが確認された。一方で、安定ヨウ素剤の投与タイミングによって防護効果が変化することも示された。今後は放射性ヨウ素の消化管内残留を防ぐ手法の開発が必要である。
放射性核種の体内動態を正確に解析するためには、吸収・分布・代謝・排泄の4要素を経時的に観察し、定量する必要があるが、動物実験レベルにおいても、放射能の組織集積を定量するために解剖する必要があるため、経時的な観察が事実上不可能であった。本研究は分子イメージング技術を内部被ばく研究に応用することで、従来の動物実験で不可能だった経時的観察を可能にする手法を確立させた。さらに、安定ヨウ素剤が放射性ヨウ素の動態に与える影響を経時的に追跡し、マウス体内における放射性ヨウ素の分布を画像化・定量化することで、より信頼性の高い動物実験データを取得出来ることを証明した。
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