研究課題
若手研究
本研究では放射線照射により発生するチェレンコフ光を用いて,放射線治療精度をリアルタイムに評価可能とするシステムを構築する.チェレンコフ光検出器にはC-dose camera (OptiDose社)を用いカメラに内蔵されたシンチレータで散乱線を検出し,トリガー信号として信号雑音比の高い画像収集が可能である.この方法により比較的明るい治療室の状況でもチェレンコフ光を観測できた.従来から用いられている放射線検出器フィルムと比較し,ほぼ似た強度分布を取得できた.また照射MUとの直線性も確認でき,線量情報を評価することが可能であることが示せた.
従来では放射線照射中の体表面の線量を計測する場合には皮膚表面に放射線に感度を持つフィルムや熱ルミネッセンス線量計,ガラス線量計などを貼付する必要があるが,照射中のチェレンコフ光を観測することにより非侵襲的に表面線量を評価することが可能となった.この方法が確立すれば,患者の負担,線量計読み出しのための後処理作業を減らすことができる.品質管理ツールにおいては,従来フィルムで照射位置を評価していたが,チェレンコフ光を用いることで照射位置のみならず線量情報,放射線のエネルギーも評価できる.またすべて画像処理で結果を解析するため,フィルムなどの消耗品も減らすことができる.
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)
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