研究課題
若手研究
DAAs 治療はHCV の排除以外に生体に様々な影響を与えるが、その機序は不明である。本研究では、HCV感染患者血清exosome中miRNAの発現プロファイルのDAAs治療前後での変化を網羅的に解析し、発現が有意に減少するmiRNAを同定した。このmiRNAは肝発癌や脂質代謝に関与しておりSVR後の病態との関与が示唆された。肝癌由来であるHepG2細胞に同定したmiRNAの特異的阻害薬を導入すると、細胞増殖速度の上昇、脂質蓄積の低下がみられた。本研究で同定したmiRNAは単にバイオマーカーにとどまらず、将来的に創薬等の臨床応用へ繋がる可能性がある。
肝疾患の診断において、侵襲的検査である肝生検による肝組織の採取が必要なケースがあるが、本研究に用いたexosomal miRNA 解析法は侵襲を伴わない体液診断法(Liquid biopsy)の1つとして、今後の肝疾患の臨床に大きく寄与しうるものである。DAAs 治療によりHCV-SVR 後患者の高齢化に伴い、発癌を含め今後SVR後の病態に関する知見はさらに必要になることが予想される。exosomal miRNA に着目した本研究は、単にバイオマーカーにとどまらず、SVR後の病態の解明、将来的には創薬等の臨床応用へ繋がる可能性がある。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 3件)
CPT:Pharmacometrics & Systems Pharmacology
巻: - 号: 6 ページ: 384-393
10.1002/psp4.12292
120006937616