• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

脳梗塞に対する水素吸入療法の病巣到達経路解明及びヒト投与量シミュレーション解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K15859
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関東海大学 (2023)
慶應義塾大学 (2018-2019)

研究代表者

後藤 信一  東海大学, 医学部, 講師 (50770864)

研究期間 (年度) 2022-12-19 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード水素 / 脳梗塞 / シミュレーション / 到達経路 / 吸入 / 数値計算
研究開始時の研究の概要

現在脳梗塞は、多くの症例に十分な治療が行えておらず新たな治療法が必要と考えられた. 動物で有効性が示された水素吸入療法は梗塞巣への到達経路が分かっていないため, 最適な投与方法や投与量が不明である. 申請者は水素吸入療法を早期にヒトへ応用することを目指し到達経路の解明を目的に研究を開始した. 血流途絶部位である梗塞巣にも水素が到達することから, 水素は単純拡散で梗塞巣に到達するという仮説を立てた. 本研究では水素電極を用いた脳組織内の水素濃度実測とコンピュータによる流体シミュレーションを組み合わせてこの仮説を検証し, ヒトに対する最適な水素投与量及び投与経路を推定する.

研究成果の概要

ラット・マウスにおいて脳内の水素のピーク濃度の対数と気相からの距離 をプロットしたところ直線に並び、仮説(水素が単純拡散で組織に到達する)を支持する結果であった。脳梗塞モデルマウスで同様の実験を行ったところ、健常マウスに比べ、水素濃度の低下が観察された。本結果は仮説と矛盾する結果であったが、その後の検討で、脳梗塞の作成により、マウスの呼吸数が低下していることが判明した。水素濃度の低下が血流遮断によるものか、呼吸によるものかを切り分ける更なる研究が必要である。 シミュレーションの結果は距離と濃度の対数が直線に並ぶ仮説を支持する結果であったが、脳梗塞の有無による呼吸の影響は考慮できなかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

脳梗塞は日本人の死因第4位の疾患である.血栓溶解療法は適応が狭く, 出血の副作用がある. 脳出血には当然禁忌であり, 治療開始前に必ず画像診断で出血を除外しなければならない. 早期治療が重要な脳梗塞において治療を遅らせている大きな原因の一つとなっている. 先行研究で水素投与は脳梗塞だけでなく頭蓋内出血においても予後改善効果が得られる可能性が示唆されている. 臨床応用されれば, 画像診断を不要にすることで救急車内治療を可能とし, 治療開始までの時間を大幅に短縮することが期待される. 水素は分子量が小さく拡散能力が高いため, 鼻空などからの単純拡散で梗塞巣に到達する可能性がある.

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 脳虚血スナネズミモデルを用いた水素の神経細胞保護作用の検討 腹腔内投与された水素の薬物動態2023

    • 著者名/発表者名
      菅井和久,平野桃子,小田朝陽,藤澤正彦,小林英司,勝俣良紀,袴田陽二,佐野元昭, 後藤信一
    • 学会等名
      第12回日本分子状水素医学生物学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Protective roles played by heme oxygenase-2 against transhemispheric diaschisis2019

    • 著者名/発表者名
      後藤信一
    • 学会等名
      第44回日本微小循環学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書 2018 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2018-04-23   更新日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi