研究課題/領域番号 |
18K16073
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
吉田 和恵 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 感覚器・形態外科部, 診療部長 (70383776)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ラマン分光計 / 角層 / 新生児 / 乳児 / 皮膚バリア / 共焦点ラマン分光計 / アトピー性皮膚炎 / 天然保湿因子 |
研究成果の概要 |
本研究では、新生児期から共焦点ラマン分光計による角層内因子の解析を行い、アトピー性皮膚炎・アレルギー疾患の発症との相関を解析することで、発症に関与する角層内因子を解明することを目的とする。初年度は、成人と比べて測定が困難である新生児、乳児における測定条件を検討し、データを安定して取得することに成功した。新生児、 1ヶ月、4-8ヶ月の3群に分けると、角層水分量は新生児で最も低いのに対し、NMF、セラミド、コレステロールに関しては、新生児、1ヶ月、4-8ヶ月と成長とともに減少していく傾向がみられた。初年度に得られた測定条件を元に、0ヶ月から1歳まで継時的に測定する研究を継続している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アトピー性皮膚炎の発症要因の一つに皮膚バリアの弱さがあり、新生時期からの皮膚バリアを補うことは、アトピー性皮膚炎発症予防のための新たな戦略となりうる可能性があるが、アトピー性皮膚炎を発症する児は発症しない新生児と比較して、皮膚バリア機能と関与する角層内因子で実際に何が不足しているのかは明らかとなっていない。新生児期から継続的にラマン分光計を用いて角層内因子を計測することで、アトピー性皮膚炎発症およびアレルギー疾患の予後の予測因子の発見が期待できる。将来的には、アトピー性皮膚炎発症群の角層内に不足する因子を新生時期から補うことが、新たなアトピー疾患予防戦略となる可能性があり、社会的意義が大きい。
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