研究課題/領域番号 |
18K16307
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原 豪男 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (00781775)
|
研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | Organoid / Exosome / Biomarker / ESCC / オルガノイド / エクソソーム / 食道扁平上皮癌 / バイオマーカー / 食道癌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、これまでに我々が確立したオルガノイド初代培養の効率を改善し、患者生検サンプルから樹立したオルガノイドから分泌されたexosomeを超遠心法で抽出する。食道正常上皮および食道癌のオルガノイドからそれぞれ抽出されたexosomeを比較することで、食道癌由来exosomeの特異的マーカーを同定する。 同定されたマーカーは手術前後の患者から採取した血液から抽出したexosomeを用いてValidationを行った後、従来の腫瘍マーカーや画像検査と比較し、再発診断・治療効果予測バイオマーカーとしての有用性の検証する。
|
研究成果の概要 |
食道扁平上皮癌患者由来オルガノイドの培養上清を回収して、Exosomeの分離を試みたが十分なExosomeの回収は困難であった。そこでまずオルガノイドの培養効率の引き上げを試みた。培養液中のp38 MAPK Inhibitorおよびいくつかの成分を除去することでオルガノイド形成率の改善を認めた。形成したオルガノイドはIHC, PCR, Western blottingにて評価し、患者検体の性質と相違がないことを確認した。さらに培養後の経時的な増殖能をWST-1 assayで評価し、Day7-11の培養上清がExosomeの回収に最も適していることを同定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オルガノイド培養では患者由来腫瘍細胞をディシュ上で培養し、直接アッセイに利用可能であり、将来的に個別化医療への応用も期待される。様々な癌腫でオルガノイド培養の報告があるが、食道扁平上皮癌(ESCC)に対する報告はほとんどなく、培養効率も不十分でさらなる改良が望まれる。 今回我々はオルガノイド培養からESCC由来のExosomeの分離を試みたが、培養効率が不十分で分離困難であった。しかしオルガノイド培地内の成長因子の調整で培養効率の改善が可能となった。本研究で改良されたオルガノイド培養は、Exosomeの分離のみならず、感受性試験やオルガノイドバンクといった様々な研究に応用可能と考えられる。
|