研究課題/領域番号 |
18K16381
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
于 在強 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (40624268)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 大動脈弁石灰化 / 大動脈弁狭窄症 / 薬物治療 / 血管内皮増殖因子受容体2 / 弁異所性石灰化 / 石灰化 / valve calcification |
研究成果の概要 |
高齢社会の進行に伴い、弁異所性石灰化による大動脈弁狭窄症(AVS)患者が増加しているが、弁異所性石灰化の原因細胞やその石灰化の進行を抑制する薬物療法の確立が急務である。我々はAVS患者より単離した大動脈弁間質細胞(HAVICs)の性状解析を行なった。その結果、これらのHAVICsが全て細胞表面マーカーCD73/90/105陽性及びCD45陰性を示した。さらにCD34陽性細胞が陰性細胞へ形質転換して石灰化能を獲得する。また、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR2)陽性を示し、内皮間葉移行が弁異所性石灰化に関与することを見出した。その後、黄連解毒湯は弁異所性石灰化の進行を抑制することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
VEGFR2陽性細胞は、AVS患者から得た大動脈弁において、内皮だけでなく間質にも多数局在していたため、AVS患者から単離されたHAVICsが大動脈弁内皮細胞に由来し、例えば、内皮間葉移行によるこれらの細胞の分化が大動脈弁の異所性石灰化に寄与する可能性があることを示唆している。これらの結果に基づいて、内皮間葉移行を視野に据えた大動脈弁異所性石灰化のメカニズムを解明し、AVS増悪の主要因である異所性石灰化の進行を抑制するための新しい治療法を開発する必要がある。今後の弁石灰化の機序を解明するとともに、弁石灰化の進行を抑制する薬物治療法の開発には新しい治療ターゲットを提供した重要な意義がある。
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