研究課題/領域番号 |
18K16488
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
古賀 資和 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (00637233)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | GPR143 / 肺高血圧 / セロトニン / アドレナリン受容体 / L-DOPA / 肺血管 / モノクロタリン / 肺高血圧症 / GPR143 |
研究実績の概要 |
本研究では、1)心血管系におけるGPR143の役割の解析 および2)遺伝子改変動物によるGPR143の役割の解析 という2つのテーマに沿って研究が行われた。1)についてはラット摘出肺血管におけるフェニレフリン誘発収縮応答が、L-DOPAの添加により優位に増加し、特異的拮抗薬である DOPA-CHEにより部分的に拮抗されることを明らかにした。一方で、モノクロタリン誘発肺高血圧モデルにおいて、フェニレフリン誘発欠陥収縮応答がL-DOPAで修飾されるかを検討したところ、血管ごとに反応性が異なり、再現性が乏しい結果となってしまっため、これから先の検討を行わず、正常肺血管におけるほかの血管作動薬のL-DOPAによる応答の修飾について検討したところ、セロトニンおよび、アセチルコリンでは L-DOPAの添加によりそれぞれの応答が修飾されたものの、特異的拮抗薬であるDOPA-CHEによる拮抗現象は認められなかった。これについては今後の研究課題である。 一方、作成したGPR143欠損ラットには、モノクロタリン投与肺高血圧モデルを適用し、野生型と表現型の違いなどを検討した。結果、GPR143欠損ラットは野生型ラットに比べ、右心室の肥大が軽度であり、右心室の収縮期圧が軽度であることがわかった。これらのことなどを踏まえ、肺高血圧モデルにおける所見を日本薬理学会の雑誌に「Right ventricular overloading is attenuated in monocrotaline-induced pulmonary hypertension model rats with a disrupted Gpr143 gene, the gene that encodes the 3,4-l-dihydroxyphenyalanine (l-DOPA) receptor」という題名で報告した。 今回の報告で、未解決であった、セロトニンシグナル誘発肺血管収縮におけるL-DOPA/GPR143系の関与について検討を行った。その結果、L-DOPAによるセロトニン誘発血管収縮はアドレナリン受容体遮断薬のプラゾシンによって消失する可能性を示唆するデータを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナウルス関連の業務増加による全体的な遅延に加え、本来は肺高血圧モデル以外の疾患モデルにおいても十分な検討が必要なところだが、肺血管の修飾に関するデータの解析や、実験の方向性の決定を慎重になるがあまり計画が遅れてしまった。また、研究にかかわる人員の減少により十分な検討が行えなくなったことも、遅延の理由である。
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今後の研究の推進方策 |
2022年の報告によりL-DOPA/GPR143系は循環器制御において一定の役割を持つことが示された。今後の検討はほかの研究課題と分担して行うこととし、本研究では、2022年度の報告において未解決問題とされている事象について解決することで次の研究につなげていきたい。また、研究資源については部署内の他の研究チームと共有することで、人員を増やした体制を作っていきたい。 循環制御については摘出血管を用いた実験を継続するとともに、行動など循環機能に関する表現型である実験を加えることで、新しい知見を得、次の課題につなげるような成果が得られるようにする。
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