研究課題/領域番号 |
18K16518
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
京 道人 広島大学, 病院(医), 助教 (90773937)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ARDS / 細菌叢 |
研究成果の概要 |
ARDSは重篤な呼吸不全をきたし、死亡率は最大40%にもいたる致死的な疾患である。その詳細なメカニズムは明らかになっておらず特異的治療はない。我々は次世代シークエンサーを用いて下気道細菌叢を解明し、炎症や予後との関連を明らかにすることを目的とした。 本研究より、三つの結果を得た。第一に、肺胞洗浄液中の細菌数は肺胞障害のないコントロール患者と比較して、ARDS患者で増加していた。第二に、ARDS患者の中で病院死亡した患者群では細菌多様性が有意に低下していた。第三に、4菌種のバランスはARDS患者の院内死亡に関連していた。これらはARDS患者の下気道細菌叢が病態形成に関与する可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ARDSは重篤な呼吸不全をきたす致死的な疾患である。近年社会に重大な影響を与えているCOVID-19も重篤化した場合はARDSをきたす。しかし、その発症や重篤化の詳細なメカニズムは明らかになっておらず特異的治療はない。我々は次世代シークエンサーを用いた下気道細菌叢に着目し、炎症や予後との関連を明らかにすることを目的とした。 本研究より、予後不良なARDS患者では細菌多様性が有意に低下し、4菌種のバランスの不均衡が認められた。これらはARDS患者の下気道細菌叢が病態形成に関与する可能性を示唆した。今後細菌叢に着目したメカニズムを究明することで、病態解明の一助となる可能性がある。
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