研究課題/領域番号 |
18K16618
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
浅井 秀司 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (00770893)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 腱 / 変性 / ヒアルロン酸 / 間葉系幹細胞 / MAPK |
研究成果の概要 |
本研究では,アキレス腱損傷マウスモデルとその腱損傷部から単離した損傷腱由来間葉系幹細胞を用いて以下のことを明らかにした.① 高分子ヒアルロン酸は,損傷腱由来間葉系幹細胞の軟骨分化を抑制し腱分化を促進する.② ヒアルロン酸合成阻害剤4-メチルウンベリフェロン(4-MU)は,損傷腱由来間葉系幹細胞の軟骨分化を促進する.③ アキレス腱損傷マウスモデルにおいて,高分子ヒアルロン酸は異所性骨化を抑制する.④ 4-MUは異所性骨化を促進する.これらの結果から,高分子ヒアルロン酸は損傷した腱の変性を抑制し修復を促進する可能性が示唆される.その分子機構を明らかにすることが今後の課題である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腱損傷部の修復を促進するために,骨髄や脂肪由来の間葉系幹細胞に成長因子を投与することにより腱分化を誘導し,それらの細胞をscaffoldとともに損傷部位に移植する研究が行われている.しかし,いずれの研究も動物実験段階であり,完全な腱組織の獲得には至っていない.また,臨床応用するためには,ドナー細胞を採取する侵襲が患者に加わることが問題のひとつである.本研究で用いた方法により,腱損傷部に自然誘導される幹細胞の腱分化を促進できる可能性があり,ドナー細胞を採取する侵襲を避けることができる.また,ヒアルロン酸は既承認薬であり安全性が担保されており,本研究で得られた成果は臨床に応用しやすいと考える.
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