研究課題/領域番号 |
18K16625
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
深瀬 直政 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (60579324)
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研究期間 (年度) |
2021-03-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 骨再生 / コラーゲンスキャフォールド / 骨誘導能 / 骨補填剤 / 新規低接着性コラーゲン / LASCol / scaffold / 骨補填材 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,新規開発の高密度LASColを骨補填材とした細胞移植を伴わない骨再生医療の実現の可能性を検証することである。新たに開発された骨分化誘導能をもつI型コラーゲンであるLASColをscaffoldとして、幹細胞移植を併用しない世界初の骨再生法の開発を目指す。LASColは,その分子構造から従来のアテロコラーゲンの5倍程度を示し、高密度な補填材を作ることができる。高密度にすることで、1)生体内保持(残存)性、2)物理的強度、3)DDS効果が向上し、これまでのコラーゲン補填材の課題を解決できると考えており、難治性骨折治療におけるブレークスルーになると考える。
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研究成果の概要 |
ラット大腿骨骨欠損モデルを用いて骨欠損部に新規開発低接着性コラーゲンスキャフォールドを移植すると、細胞や成長因子を用いずに骨再生が促進されるという仮説を検証しました。放射線学的、遺伝子学的、病理組織学的、力学的試験による解析の結果、新たに開発した低接着性コラーゲンスキャフォールド150mg/mlを移植したグループは、同50mg/mlを移植したグループおよび何も投与しなかった対照群に比べて、骨再生が著しく進行していました。 本研究より、新規開発低接着性コラーゲンは細胞や成長因子を移植することなく骨再生を促進することが分かり、骨欠損治療のための画期的な足場として臨床応用が期待されます。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、新規開発低接着性コラーゲンスキャフォールドを移植したグループでは、骨再生が有意に促進されることが示されました。そのメカニズムは未だ不明でありますが、新規開発低接着性コラーゲンスキャフォールドにおいては、骨形成過程を誘導・刺激し骨再生が促進されると考えられました。またコラーゲン濃度を高めることで、骨再生が進行することも分かりました。本研究成果は、新規開発低接着性コラーゲンスキャフォールドを骨欠損部位に移植することにより、細胞や成長因子を移植することなく骨再生を促進することを示し、骨欠損治療のための革新的な足場として臨床応用の可能性を示唆するものです。
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