研究課題/領域番号 |
18K16661
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
門脇 俊 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (90752163)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 運動認知 / proprioception / 膝固有感覚 |
研究成果の概要 |
膝関節を構成する靭帯を損傷することで靭帯内に存在する膝の角度や位置を感じる機能が喪失し、それを反映して脳活動の変化が起こる。健常な膝の人と比較すると、脳の感覚を司る部位の活動が低下し、代償的にその周囲にある元来別の働きを持つ部位の活動が増加することがわかった。さらに、情動面(怖さや不快感)に関する領域の活動が増加していた。これは膝靭帯損傷により膝関節が不安定感になったことが情動面にも影響することを示している。これらの変化は膝靭帯再建術を施行され、物理的な安定感を得たとしても、健常に近づく例、そうでない例が存在し一定の結果とはならなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで膝疾患の治療は身体機能面のみを重視したものであったが、本研究の結果から神経、情動といった感覚的な面の治療も必要であることが示された。物理的な安定性や筋力、瞬発力の改善だけでは十分とはいえず、感覚的にも安定し不安なく運動ができる膝を目指した治療が必要である。 靭帯の再建手術を受けて安定した膝となっても不調を訴える患者ではこういったアプローチが有効である可能性がある。一方で、具体的にどのような方法で神経機能の改善や情動面の回復をはかるか解明できておらずさらなる検討が必要である。
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