研究課題/領域番号 |
18K16752
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 (2020-2023) 弘前大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
山谷 文乃 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50623766)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 子宮内膜症 / NK細胞 / 不妊症 / 深部子宮内膜症 / 体外受精 / NCR / サイトカイン |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、子宮内膜症による不妊症におけるNK細胞の機能(活性性レセプターNCR、サイトカイン産生)との関連を明らかにし、不妊症を合併した子宮内膜症の病態を解明することである。 子宮内膜症の腹水中NK細胞では、特に深部子宮内膜症において細胞傷害性の強いNK細胞は低下しており、炎症性サイトカインであるTNF-αやIFN-gを産生するNK細胞が増加していた。 また、子宮内膜のNK細胞は不妊症患者と子宮内膜症患者では異なり、子宮内膜症の良好胚率は低下していたため、子宮内膜症の不妊原因は子宮内膜の免疫環境よりも胚因子が寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、体外受精-胚移植を行った患者を対象として子宮内膜のNK細胞を解析し、子宮内膜症患者と子宮内膜症のない不妊症患者との比較を行った。その結果、子宮内膜症患者の子宮内膜では細胞傷害性の強いNK細胞の増加はなかった。良好胚を移植した場合は子宮内膜症患者の妊娠率の方が有意に良好であったものの、良好胚発生率が低く、子宮内膜症患者の不妊原因は胚因子が強く関与していると考えられた。これは、子宮内膜症患者に対して子宮内膜環境の治療よりも良好胚を得ることが先決であることが示唆され、子宮内膜症合併不妊症患者の治療方針の一案を示すことができると考える。
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