研究課題/領域番号 |
18K16777
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
溝口 美佳 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80647561)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 早産 / ケモカイン / 産科学 / サイトカイン / 切迫早産 / 前期破水 / 羊水 / プロゲステロン |
研究成果の概要 |
本研究はケモカインネットワークに着目し、早産におけるケモカインシステムの関連を解明しようとしている。まず、LPS腹腔内投与によるマウス早産モデルを確立した。そのモデルを用いて、野生型とCX3CR1欠損マウスで早産率を比較すると有意にCX3CR1欠損マウスで低くなることが分かった。そのメカニズムとして、CX3CR1欠損マウスで子宮へのマクロファージの遊走が抑制され、炎症性サイトカインの産生の抑制につながることが分かった。また、早産妊婦の血清中でCX3CL1が有意に上昇をしていることから、野生型マウスに抗CX3CL1抗体を投与すると早産が抑制されることも同定できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の周産期死亡率は世界一低く、早産率は約5%である。しかし、早産児・特に早期早産児の死亡率はいまだに高く、先天奇形を除く周産期死亡の最大の原因を早産児が占めている。早産児の長期予後には、脳質周囲白質軟化症、未熟児網膜症、壊死性腸炎等の問題が指摘される。児の予後を改善するためには、早産そのものを減少させることが重要である。現在は安静・子宮収縮抑制剤など対症療法が治療の中心で、それだけでは分娩に至ってしまう症例も多い。早産の詳細なメカニズムを解明することが病態解明・治療に繋がると考え、早産の新たな治療戦略の基盤を構築することが、この研究成果の意義である。
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