研究課題/領域番号 |
18K16886
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
津田 武 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00778631)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | Semaphorin / ECRS / SEMA4D / 好酸球性副鼻腔炎 / 中和抗体 |
研究成果の概要 |
好酸球性副鼻腔炎患者において血清のSEMA4D濃度が他副鼻腔疾患患者より高値かつ病勢と正の相関を認めるという結果が得られた。遊離型SEMA4Dは血管内皮細胞に作用し、RhoAの活性化を介した透過性の亢進に寄与し、これに伴い鼻茸中への炎症細胞浸潤を容易にする作用を認めた。鼻腔上皮細胞に作用し同様の透過性の亢進を引き越こす点や炎症性サイトカインの産生も促進することからSEMA4Dが病態の増悪に深く関わると考えられた。SEMA4D欠損マウスでは好酸球性副鼻腔炎モデルの炎症は軽微となり、同マウスモデルに対して抗SEMA4D抗体を投与したところ、炎症が軽快する所見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性疾患である好酸球性副鼻腔炎において、SEMA4Dが血管内皮および鼻腔上皮の透過性亢進および炎症性サイトカイン産生という作用を開始して病態を増悪させるという新たなメカニズムを発見した。またマウスモデルにおいてSEMA4D中和抗体投与によって好酸球性炎症が軽快する所見を得られたことからSEMA4Dが好酸球性副鼻腔炎における新たな治療ターゲットとなる可能性が見いだされた。
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