研究課題
若手研究
本研究の目的はHippo経路エフェクターであるYAP/TAZの脈絡膜血管新生(CNV)への役割を明らかにすることである。レーザー誘発CNVモデルを用いたYAP阻害薬ベルテポルフィン(VP)の効果を解析した実験では、VP処理によりCNV体積は有意に小さい結果であった。そのためVPはYAP阻害作用により、CNV進展を抑制し得る可能性が示唆された。またヒト脈絡膜血管内皮細胞を用いて脈絡膜血管におけるYAPに対するVPの影響を調べ、VP濃度の増加に伴ってpYAPの核内以降が抑制されている結果であった。以上から脈絡膜血管においてYAPが重要な役割を担っている可能性が示唆された。
近年、加齢黄斑変性(AMD)の一亜型であるポリープ状脈絡膜血管症(PCV)の治療において、YAP阻害作用を持つベルテポルフィンを用いた光線力学療法の有効性が臨床的に注目されている。本研究では、AMDの病態の首座である脈絡膜血管においてYAPが重要な役割を担っている可能性が示唆された。本研究の結果が、今後、YAPを介するHippo経路をターゲットにしたAMD及びPCV治療の臨床応用につながる可能性が期待される。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (18件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)
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