研究課題/領域番号 |
18K16953
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 杏林大学 (2020-2022) 名古屋大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
片岡 恵子 杏林大学, 医学部, 講師 (30760516)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / 脈絡膜新生血管 / OCT angiography / 血管の成熟化 / 抗血管内皮増殖因子薬 / OCT agniography / 網膜 / 光干渉断層血管撮影 |
研究成果の概要 |
滲出型加齢黄斑変性(AMD)の脈絡膜新生血管(CNV)に対し抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬を投与すると、初回投与に対しては血管密度の低下、血管面積の低下が得られるが、その後連続投与にも関わらずCNVの血管は拡大することを明らかにした。このCNVの拡大は滲出性変化の強さとは相関がなく、ある一定の範囲までCNVは大きくなるという、現在の治療の問題点を明らかとした。また、アジア人のAMDの一部に対し行われる半量光線力学療法(PDT)により滲出を抑えてもCNVが拡大することも明らかにした。これらからCNVの拡大と滲出は独立した事象であることが示され、新たな治療ターゲットを設定する必要性が認識された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AMDは日本人の失明原因の第4位であり、大変重要な疾患である。抗VEGF薬の登場により視力維持がある程度は可能となったとはいえ、薬剤の持続期間が短く、高額な薬剤の頻回な硝子体注射が必要である。視力の長期的な管理には未だ問題も多く、患者自身の負担増大のみならず医療経済的にもよりよいAMD治療の開発は重要な課題である。本研究ではAMDが完治しない理由の最大の原因と考えるCNVの拡大を最新画像検査にて明らかとし、現在の治療の限界点を提示した。今後は、この限界点を踏まえて新たな治療戦略を企てることが重要となるため、その足掛かりとなる本研究の意義は大きい。
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