研究課題/領域番号 |
18K17031
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
中島 慎太郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (40817095)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 歯周病原菌 / 口腔癌 / 口腔潜在的悪性疾患 / 16S rRNA菌叢解析 / 次世代シーケンサー / Porphyromonas gingivalis / Filifactor alocis / 細菌叢解析 / 口腔扁平上皮癌 / 癌微小環境 |
研究成果の概要 |
歯周病は、口腔癌の発症因子のひとつと考えられているが、両者の直接的な関連は明らかではない。そこで本研究では、口腔癌患者に特有の歯周病原菌を同定し、それらの発癌への影響を実験的に証明することを目的とした。 口腔癌群では、対照群と比較して歯周病が進行していた。また、PCRと16S rRNA菌叢解析による口腔内細菌叢の可視化から、口腔粘膜疾患群に特有の菌種を複数同定した。さらに、口腔癌群に特有の菌種が産生する内毒素が、マウス舌粘膜の過角化を促進した。 上記の結果から、特定の歯周病原菌の存在とそれらの菌叢における存在比率の変化が、口腔癌を含む口腔粘膜疾患発症の一因となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的意義は、口腔粘膜疾患を有する患者に特有の口腔内細菌を明らかにした点にある。この知見により、特定の細菌が口腔粘膜疾患の発症と進展に関与する可能性が示唆された。今後、各菌種の詳細な役割に焦点を当てた研究が進み、歯学の進歩に貢献できると考えられる。 本研究の成果の社会的意義は、歯科医療従事者による定期的なオーラルケアが、口腔癌の予防に繋がる可能性を導き出した点にある。口腔内環境を健康に保つことは、口腔内細菌の存在量を減らし、口腔癌を含む口腔粘膜疾患罹患のリスクを低減することに繋がると考えられる。
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