研究課題/領域番号 |
18K17249
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
疋田 理奈 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 非常勤講師 (90706904)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 顎変形症 / 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 / アナトミカルバランス / 呼吸機能 / 外科的矯正治療 / 下顎前突症 / 下顎後退症 / 睡眠時無呼吸症 / 筋機能療法 / 閉側性睡眠時無呼吸症候群 / 筋機能療法(MFT) / 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS) |
研究実績の概要 |
顎変形症患者に対して行われる外科的矯正治療は、短期的に顎顔面口腔領域の硬組織と軟組織の構造を大きく変化させるため、治療に伴い呼吸機能に大きな影響を与えると考えられている。そのため、呼吸機能に配慮した外科的矯正治療の計画が必須であるが、治療に関する基本指針は未だ確立されていないのが現状である。そこで、顎顔面領域の硬組織と軟組織の量的バランスが深く関与するとした従来のanatomical balance model (ABM)を応用し、硬組織と軟組織の相対的位置関係の概念を反映させた新たなABMを考案し、術後の呼吸機能を予測する術前の顎顔面領域の形態に関するパラメータを抽出することで、呼吸機能に配慮したエビデンスに基づいた外科的矯正治療の基本指針を提案することが本研究の目的である。 研究期間前半は、骨格性下顎前突症患者を対象として、顎矯正手術前と術後6か月、術後1年の3時点で呼吸機能の評価を行なった。顎骨外の舌が占める割合が大きければ大きいほど、術後呼吸機能は悪くなる傾向が強いこと、また、術式によっても呼吸機能への影響が異なり、上下顎同時移動術のほうが、下顎骨単独後方移動術と比較して、呼吸機能への影響が少ないことが示された。研究期間後半は骨格性II級患者を対象として、顎矯正手術前と術後1年の2時点で、顎顔面の形態と呼吸機能の関連性を評価した。術前に睡眠時呼吸障害が疑われた骨格性II級患者では、顎骨外の舌が占める割合が大きいことが示された。顎矯正手術後は、睡眠時呼吸動態が改善する傾向があり、また、舌骨の位置および舌位の変化、気道径の増加が睡眠時呼吸動態の改善に影響することを示唆するデータを得た。 得られた結果は、日本顎変形症学会総会・学術大会にて報告を行なってきた。本年度は、第33回日本顎変形症学会総会・学術大会にて報告を行い、若手優秀ポスター賞(吉武賞)を受賞した。
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