研究課題/領域番号 |
18K17349
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
山内 可南子 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (80740810)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | アメーバ性髄膜脳炎 / 土壌解析 / 無細胞培養 / 生息特性 / 無菌培養 / バラムチア / 自由生活性アメーバ / 培養 / 土壌 / Balamuthia mandrillaris / 青森 |
研究成果の概要 |
自由生活性アメーバに分類されるバラムチア・マンドリラリスは、ヒトに感染し髄膜脳炎を惹起する。本アメーバの罹患者は、ほぼ100%死に至ることから、早期診断・治療法の確立が急務であるが、既存のバラムチア培養法は非常に複雑な組成で汎用性が低く、環境バラムチアの培養には特に適していない。そこでバラムチアの生息する土壌の解析を通し、生息特性を明らかにし、新規培養法を開発することを企図した。土壌解析により環境中のバラムチアは、富栄養条件を好み、ミネラルを含んだアルカリ性土壌を好むことが明らかとなった。試作培養液では、土壌に近い電気伝導率を再現することで環境バラムチアの培養に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の自由生活性アメーバは、土壌、海水、室内塵などの生活環境下で分離され、世界中でその生息が確認されている。常に人の身近に存在してきた自由生活性アメーバは、長い間無害であると認識されてきた。しかし近年は、ヒトを含む哺乳動物に感染し髄膜脳炎、皮膚アメーバ症や角膜炎などを引き起こすことが確認され、臨床例が世界各国で報告されている。本研究により環境株、臨床株ともに簡便に培養することが可能となれば、アメーバの生態研究や新たな治療・検査法を構築するための研究が活発化すると思われる。世界的に停滞を示す致死性アメーバ感染症研究において、新規培養法の構築は学術的・社会的に意義のある研究と思われる。
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