研究課題/領域番号 |
18K17807
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東北大学 (2020) 同志社大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
鷲谷 洋輔 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (60786276)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 質的調査法 / エスノグラフィー / 身体知 / 学習 / スポーツ / フィルムエスノグラフィー / 方法論 / 言語化 / 薄い記述 / 質的調査 / 映像 / 言語 / 身体文化 / フィルム・エスノグラフィー / 身体論 / 学習論 / ベルクソン / 引き算的メタメソドロジー / コミュニケーション |
研究成果の概要 |
本研究は、主にカナダトロント郊外の柔道道場における活動を研究対象としました。異なる言語話者が集う社会空間ゆえに、言語記述的な説明を尽くすことには限界があります。現場での実践は、そうした限界に対して言語的な記述を積み重ねるよりも、むしろ言語記述を約めることで独特の対処や学習が生起している側面を参与観察を通じて明らかにしました。さらに、暗黙知―明示知に代表される「言語化の可否」に基づく対置構図ではなく、「言語化するかしないか」という行為の次元から学習実践を再考する可能性を、オイゲン・ヘリゲルの弓術論を敷衍するかたちで提起しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グローバル化が進むほど、言語コミュニケーションは複雑になっています。言いよどみや間違い、誤解が絡み合っているのが現状です。本研究はこうした今日的な状況を鋭く反映している身体実践・学習実践に注目し、「言葉にしない」ということの実際とその可能性を新たに提起するものとなりました。 さらに、こういった身体実践を検証する研究者の取り口がこれまで言語記述に大きく規定されている方法論的な限界をふまえ、ビデオカメラを用いたフィルムエスノグラフィーを取り上げました。その方法論的な可能性を、非言語的な情報の追加ではなく、言語的情報の削除に見出したこと(「引き算的メタメソドロジー」)が本研究の重要な成果です。
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