研究課題/領域番号 |
18K17874
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
加藤 久詞 同志社大学, 研究開発推進機構, 特別研究員 (30780275)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 脂肪由来幹細胞 / ステムセルエイジング / 運動 / メラトニン / 肥満 / 抗酸化能 / 脂肪由来間葉系幹細胞 / 皮下脂肪組織 / 内臓脂肪組織 / 活性酸素種 / 脂肪細胞 / 老化 / 運動トレーニング |
研究成果の概要 |
本研究は,抗酸化酵素の働きを高める運動および抗酸化作用を有するメラトニンが,脂肪由来幹細胞(ADSC)の加齢による特性の変化に及ぼす影響を検討した。Wistarラットを通常食摂取群と高脂肪食摂取群に分け,20ヶ月齢まで飼育した後に,8週間の自発運動およびメラトニン投与を実施した。介入後,単離したADSCの脂肪細胞への分化能の検証とRNA-seqによる網羅的解析を実施した。その結果,運動およびメラトニンは①加齢によるADSCの脂肪細胞への分化能の低下を改善すること,②加齢や肥満によって増加した炎症性サイトカインや細胞外マトリックス,細胞骨格の関連因子の発現量を減少させることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢に伴う組織幹細胞の機能変化は,ステムセルエイジングと呼ばれ,全身で起こる加齢変化の特性の中でも本質的なものと認識されつつあり,その原因のひとつに過剰な活性酸素種の発生が考えられている。抗酸化酵素の働きを高める運動および強力な抗酸化作用を有するメラトニンが,脂肪由来幹細胞(ADSC)のステムセルエイジングを改善する可能性を示した本研究の知見は,組織幹細胞,とりわけADSCの制御機構の解明にひとつのヒントを与えるとともに,関連学術領域を前進させるものである。さらに超高齢社会に突入し,健康長寿実現を目指す我が国において,新しい運動効果を提供できた点に社会的な意義がある。
|