研究課題/領域番号 |
18K17965
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
住吉 愛里 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (40782404)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | テオブロミン / 老化促進モデルマウス / 認知機能 / BDNF / 高齢マウス / SAMP8マウス / mTOR |
研究成果の概要 |
これまで私の研究グループは、カカオに多く含まれるテオブロミンの摂取が、正常マウスの記憶・学習行動を促進することを報告した。本研究は、記憶・学習障害を有する老化促進モデルマウス(SAMP8)を用いて、テオブロミン摂取が認知機能に与える影響を行動学的・生化学的に検討した。その結果、SAMP8マウスのテオブロミン摂取は、通常飼料摂取と比較して、短期記憶を改善させ、大脳皮質および海馬の脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現量を増加させた。このことから、SAMP8マウスにおいてもテオブロミン摂取が認知機能改善に有効である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2025年には、日本の高齢者の5人に1人(約700万人)が認知症を発症すると見込まれる。認知症の約60%がアルツハイマー型である。アルツハイマー病は脳にアミロイドβやタウタンパク質が蓄積し神経細胞が死ぬことで発症すると考えられているが、近年アルツハイマー病による認知機能低下にはmTORシグナルの過剰な活性化の関与が指摘されている。私の研究グループは培養細胞を用いたin vitro研究で、テオブロミンがmTORシグナルを抑制することを報告した。このことから、テオブロミンを含む食品の摂取は、アルツハイマー病などの認知機能低下を予防・治療することが期待できる。
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