研究課題
若手研究
サルコペニアのリスクと塩分摂取量との関連を調べるため、ボランティア114名の随時尿より塩分摂取量を算定し、比較した結果、高塩分摂取群は体重、体格指数、体脂肪率、また血中のIL-6、中性脂肪、インスリン、ALT濃度が有意に増加し、握力/体重、長座体前屈(柔軟性)、30秒椅子立ち上がりテストが有意に低下した。マウス対象研究では骨格筋内の遺伝子発現解析により様々な遺伝子発現が変化していることが分かった。
サルコペニアは、骨格筋の筋量・筋力・瞬発力などを低下させ、高齢者のADLを著しく損ない、フレイルや認知症の誘因となり、要介護状態となる大きな社会問題である。最近、高血圧患者において下腿骨格筋にNa+が蓄積し、骨格筋がすることが報告され、本研究においても高塩分摂取により骨格筋の遺伝子発現が変化し、ヒト研究において筋力等の有意な変化を示すことができた。日本人の食塩平均摂取量は男性11.0g/日、女性9.3g/日と世界保健機関の推奨している5g/日よりかなり多い。本研究により、塩分摂取とサルコペニアリスクの可能性を示すことができた。適切な塩分摂取量はサルコペニアの予防につながる可能性を示している。
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巻: 12 号: 11 ページ: 3474-3474
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https://researchmap.jp/_YasukoYoshida
https://www.ktt.ac.jp/tiu/disclosure/faculty-hs/mt/yoshida-mt.pdf