研究課題
若手研究
母親の食生活並びに母乳哺育が乳児のアレルギー発症に及ぼす影響について、ヒトサンプルデータの網羅的統計解析ならびに動物実験による因果関係の検証を行った。ヒトサンプルの解析データから、母乳中核酸成分が乳児のアレルギー発症に影響する可能性が示された。さらに母乳中核酸成分と母親の食事性β-カロテン摂取量に正の相関があることが明らかになった。本結果を受け、母乳中の核酸成分と食餌性β-カロテン並びに仔獣のアレルギー発症に着目したマウス実験を行った。その結果、母獣のβ-カロテン摂取が仔獣のアレルギー症状を抑制する可能性を示唆する結果が得られた。
本研究を通して見出された母乳中核酸成分は、アレルギー児に比べて健常児において多く含まれていたことから、乳幼児のアレルギー発症を抑制する因子である可能性が示唆された。今後、本研究から得られたデータを基盤として、母乳中核酸成分の関与について検体数を増やして解析するとともに、マウス実験を継続していくことで「食餌性βカロテン→母乳中核酸→乳幼児アレルギー発症の予防」へと繋がるカスケード反応のメカニズムを解明出来ると期待される。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)
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