研究課題/領域番号 |
18K18000
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
首藤 裕一 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (50643665)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 個体群プロトコルモデル / 自己安定 / 緩安定 / 障害耐性 / 動的ネットワーク / リーダ選挙 / 分散コンピューティング / 頑健性 / 自己安定アルゴリズム / 自律復旧 / ゆらぎ / 分散アルゴリズム / 自己修復性 |
研究成果の概要 |
近年のIoTデバイスの隆盛や分子ロボティクス研究の発展により,IoTデバイスによるセンサネットワークや多数の分子デバイスからなる分子ロボットなどの,個々の計算資源は乏しいが膨大な数の移動ノードで構成される動的ネットワークの社会的需要が高まっている.一方で,このようなネットワークはノードの故障や外部からの攻撃などの外乱に対して脆弱であるという課題があった.この課題に対し,本研究は,外乱発生時に自律的かつ高速にネットワークを正常状態に復旧するアルゴリズムの開発にはじめて成功した.また,このアルゴリズムを検討する過程において,関連する計算モデルにおけるさまざまな未解決問題を解決することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「研究成果の概要」欄に記載した性質を持つ動的ネットワークは,個体群プロトコルモデルと呼ばれる計算モデルとして抽象化されて近年盛んに研究されている.一方で,外乱への耐性をネットワークに持たせるために多くの研究者が実現を検討する自己安定性(どのような異常状態に陥っても正常状態に復旧する性質)を持つアルゴリズムは,個体群プロトコルモデル上では主要なタスクに対し実現不可能であることが証明されている.このことは,このモデルの社会的実装において致命的な問題となる.本研究で開発した自律的かつ高速に正常状態に復旧するアルゴリズムは,この致命的な問題を低コストで解消するものであり,高い学術的・社会的意義を持つ.
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