研究課題/領域番号 |
18K18066
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大塚 翔 千葉大学, フロンティア医工学センター, 助教 (00776049)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | オリーブ蝸牛束 / 耳音響放射 / 音響暴露 / 騒音性難聴 / オリーブ蝸牛束反射 / 注意 / 聴覚皮質 / 可塑性 / 覚醒度 / 疲労 / 音楽家 |
研究成果の概要 |
オリーブ蝸牛束反射による内耳保護機能の個人差が,これまでに受けてきた音響暴露の特性の違いによって生じるという仮説のもとで,芸術大学で演奏を学ぶ学生を対象として,両者の関係を調べた.その結果,音響暴露レベルが高いヴァイオリン専攻の学生のオリーブ蝸牛束反射は,他楽器の専攻の学生に比べて強いことが分かった.さらに,非音楽を対象とした一連の実験から,オリーブ蝸牛束反射が注意や予期によって変動し,その変動量には個人差があることを明らかにした.オリーブ蝸牛束反射の内耳保護機能の個人差には,音響暴露の履歴だけではなく,認知的処理に基づく制御の良し悪しも影響することを示唆している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで,オリーブ蝸牛束反射の強いほど,騒音性難聴になりにくいことが示されてきたものの,その個人差が生じるメカニズムは明らかになってはいなかった.音響暴露の履歴と認知的処理がオリーブ蝸牛束反射の個人差の一因であることを示した本研究の成果は,騒音性難聴のなりやすさに個人差が生じるメカニズムの一端を解明するものである.得られた知見は,将来的にオリーブ蝸牛束の内耳保護機能を強化する手法の開発へと繋がり,騒音性難聴の根本的な予防に貢献できる可能性がある.
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