研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、破骨細胞分化の制御にかかわる新規エピジェネティック制御因子Ochdを同定した。破骨細胞特異的にOchdを欠損したマウスにおいては、有意な骨量増加ならびに破骨細胞数の減少が観察された。 この結果から、Ochdは骨粗鬆症の創薬標的となることが期待される。そこで、Ochdに対して結合能をもつ候補化合物をin silico解析で探索した。そして、得られた候補化合物14種を用いて、破骨細胞分化に及ぼす効果を検討した。その結果、破骨細胞分化を顕著に阻害する効果をもつ化合物を3種、促進効果をもつ化合物を1種類同定することに成功した。
未曾有の超高齢化が進行しつつある我が国において、高齢者の健康寿命の延伸は喫緊の課題に挙げられる。本研究成果では、高齢者の身体的フレイルの要因となる骨粗鬆症に注目し、研究代表者が取り組むエピゲノム創薬と食品科学研究を融合したフードケミカルエピジェネティクスを活用することで、骨粗鬆症を予防するための候補化合物の同定に成功を収めたことから、今後当該化合物によって、骨粗鬆症を未病の段階で食い止める新たな予防法の開発につながることが期待される。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 図書 (2件)
Scientific Reports
巻: 14 号: 1 ページ: 7504-7504
10.1038/s41598-018-25748-3
Journal of Bone and Mineral Research
巻: 33 号: 10 ページ: 1785-1798
10.1002/jbmr.3477