研究課題/領域番号 |
18K18532
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 (2019-2022) 早稲田大学 (2018) |
研究代表者 |
佐野 勝宏 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (60587781)
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研究分担者 |
諏訪 元 東京大学, 総合研究博物館, 特任教授 (50206596)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 考古学 / 人類学 |
研究成果の概要 |
本研究は、原人から旧人へと進化する過程における技術発達のプロセスを解明するため、エチオピアのコンソ遺跡群から出土した約175万年前から85万年前のハンドアックスを分析した。ハンドアックスの三次元データの定量的な解析の結果、ハンドアックスの平面形状、側面形状、断面形状は、時間の経過とともに対称性が増していき、ハンドアックスの刃部に関しても、より新しい時期ほど直線的で鋭利な刃部へと変化することがわかった。また、コンソ遺跡で見つかった140万年前の長骨片を分析した結果、本資料がカバの大腿骨に二次加工を施してハンドアックス状に仕上げた人工物で、動物解体等の作業に使われたものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コンソ遺跡群から出土したハンドアックスの三次元データの解析の結果、アシューリアンのハンドアックスの三次元での対称性や刃部の直線度や鋭利度が、時間の経過と共に増していき、特に85万年前の段階でその傾向が顕著となることが定量的なデータに基づいて確認できた点は重要である。また、骨製ハンドアックスの分析から、約140万年前のホモ・エレクトスの段階で、石だけでなく骨でも精巧な作りの道具を製作する卓越した技術を獲得していたことを示すことができた点は、人類の進化史研究において重要な意味を持つ。
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