研究課題/領域番号 |
18K18695
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中西 義孝 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (90304740)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 粘性流体 / ニュートン流体 / 非ニュートン流体 / 皮膚 / 感性 / 心拍 / 交感神経 / 副交感神経 / こころ / 生理学的指標 / 自律神経 / 感性評価 / 触り心地 / 見た目 / 工学的指標 |
研究成果の概要 |
本研究では、“ぬるぬる”と“こころ”の相関を工学的・生理学的に探求した。粘度が 0.01 ~ 100 Pa・s のニュートン流体と非ニュートン流体を用意し、被験者の手に付着させ、摩擦させた際の感情の変化を実験的に調査した。被験者がぬるぬるとした液体を手にした時、個人毎に違った感情を抱くことが判明し、それは粘度により変化することも明らかとなった。感情の変化はニートン流体の方がばらつきやすく、非ニュートン流体の方が個人間のばらつきが小さくなった。ニュートン流体を利用すると副交感神経の活動が抑制されることが明らかとなり、これはネガティブな感情表現を抱く一因となっていると推測できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、①粘性液体を工学的に分類・調整する能力、②生体の組織的しくみを理解する能力、③“こころ”を分析するノウハウ、が必要であった。限界はあったが、いくつかの専門分野を包括的に結合し、 “ぬるぬる”と“こころ”の相関を探求することで、ヒトの暮らしの質を向上させることをめざした。こころの変化の一部が自律神経活動の変化で説明できること、ニュートン流体と非ニュートン流体の違いがこころの変化に与える影響パラメータであることを明らかにすることができた。これらの知見をさらに深めていけば、より効率的に、より効果的なプロダクトやコンテンツが上市化できる可能性を秘めている。
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