研究課題/領域番号 |
18K18697
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 医療創生大学 |
研究代表者 |
大原 貴弘 医療創生大学, 心理学部, 教授 (00347973)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 面影 / 顔認知 / 記憶 / 概念調査 / 逆相関法 / 概念研究 / 感性 / 類似度 / 心的イメージ / 語り |
研究成果の概要 |
本研究では、「面影」を心理現象として捉え、その心理機能について検討した。研究1では、面影という概念の典型的な意味・特徴について、質問紙調査を行った。研究2では、逆相関法を用いて、「有名人の面影のある幼児顔」の画像化を試み、その画像分析や第三者評価調査を行った。 研究1では、面影という概念は、記憶表象と知覚表象間に時間的連続性がある対象に用いられる場合が多いことなどが示された。研究2では、「面影のある顔」を可視化した結果、面影を規定する視覚情報は、目元や口元、輪郭などに集中していることなどが示された。さらに、有名人の実際の幼児期の顔よりもさらに面影のある顔を可視化できる可能性も示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
面影は、日本では古くから用いられてきた概念だが、これまで心理学の観点から研究されることは皆無であった。しかし面影は、(顔や風景などの)知覚対象と記憶表象間での相補的照合や、今はもうない対象に対する「不在の認知」などに基づいた、心理学的にも興味深い主観的現象と捉えることができる。したがって、本研究において、心理学の観点からその概念構造や機能的特性の検討を試みたことは、今後、幅広い学際的研究に発展する可能性がある。 特に、本研究では既知人物の「面影」を可視化する手法を開発した。この手法により、たとえば「在りし日の故人の面影」を可視化するなど、グリーフケアのような臨床場面にも応用できる可能性がある。
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