研究課題/領域番号 |
18K18708
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分11:代数学、幾何学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮本 雅彦 筑波大学, 数理物質系(名誉教授), 名誉教授 (30125356)
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研究分担者 |
千吉良 直紀 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (40292073)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 有限群 / 表現論 / 頂点作用素代数 / 正則頂点作用素代数 / 自己同型群 / ウエイト1空間 / リーチ格子 / 一般ディープホール / リー代数 / 軌道理論 / ムーンシャイン現象 / ツー代数 / 軌道ディープホール / C2有限性 / 加群 / 有限単純群 / モンスター単純群 / モジュラー形式 |
研究実績の概要 |
本年度では、台湾中央研究院に1か月ほど滞在し、その期間、頂点作用素代数の自己同型および holomorphic 頂点作用素代数の分類に関する台湾中央研究院の Lam Ching Hung 教授と共同研究を行い、多くの進展を得た。特に、顕著な結果として、リーチ格子とある種の自己同型において、固定空間とそこへの射影の像の間にスカラー倍付き同相写像があることを見つけた。その応用として、N.Scheithauer-S.Moller が導入し、美し対応を示していたgeneralized deep holeと呼ばれるリーチ格子頂点作用素代数の自己同型の真の姿を見出した。しかも、この結果により、G.Hohnが発見し、それまで観察に過ぎなかったニイマイヤ格子の自己同型による固定空間と holomorphic 頂点作用素代数のウエイト1の空間が構成するリー代数のルート格子との不思議な関係を明確に説明することに成功した。この結果は同時に、リーチ格子の自己同型群であるコンウエイ群の条件を満たす元とその自己同型で不変な deep hole を与えることで、すべての中心電荷24の非ムーンシャイン型 holomorphic 頂点作用素代数が一意的な方法で構成できることも示しており、古典的格子理論において Conway-Sloanが与えた Holly construction の自然な拡張が、複雑な頂点作用素代数においても成り立っているということを示した。さらに、holomorphic頂点作用素代数に関する研究において、多くの論文ではモジュラー不変性を利用するために、正定値不変内積、rationality, C_2-有限性を仮定しているが、正定値不変内積を持つholomorphic 頂点作用素代数は常に rationality となることを示しており、仮定する必要が無いことも示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナで大幅に計画が大幅に遅れていたが、本年度は海外の共同研究者とも研究連絡をすることができ、かなりの遅れを取り戻している。しかし、海外との交流は1度しか行うことができず、ややであるが、まだまだ遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度をもって、残りの計画が完成する予定である。
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