研究課題/領域番号 |
18K18793
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 淳 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究グループ長 (60344199)
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研究分担者 |
黒柳 あずみ 東北大学, 学術資源研究公開センター, 准教授 (20536510)
井口 亮 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (50547502)
大野 宗祐 千葉工業大学, 惑星探査研究センター, 上席研究員 (80432631)
酒井 一彦 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (50153838)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 海洋酸性化 / 飼育実験 / 石灰化 / 白亜紀 / サンゴ / 有孔虫 |
研究成果の概要 |
白亜紀末の生物絶滅の影響は、円石藻類で大きく、珪藻類で小さかったとされ、これは「衝突の冬」による光合成阻害説よりも「硫酸雨による海洋酸性化説」と調和的である。「硫酸雨による海洋酸性化説」は、飼育実験手法による検証が可能であると考えて、本研究課題を実施した。まず、サンゴ(ミドリイシ類の初期ポリプ)と有孔虫(サンゴ礁棲底生種)の硫酸添加試験に取り組み、添加量の増加とともに、サンゴ初期ポリプの面積が減少する傾向が認められた。次に、白亜紀の海水組成を模した高アルカリ度海水を調製し、サンゴ初期ポリプの成長試験を試みた。白亜紀海水は、炭酸塩飽和度が近似する現在の海水とほぼ同程度の石灰化速度を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題による取り組みは、生物絶滅現象の新しい研究手段としての生物飼育実験法を提唱するものである。また、今回の予察的な結果は、海水の炭酸飽和度が石灰化に重要なパラメータであることを確認するとともに、将来の地球温暖化の緩和を目指して検討が進められている海洋ネガティブエミッション・海洋アルカリ増進技術の試みに関係した示唆にも富む。
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