研究課題/領域番号 |
18K18919
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山上 路生 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80362458)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 水害防備林 / エネルギー減衰 / 洪水流 / 水理実験 / 洪水防御 / 基礎水理実験 / 模型実験 / 減災・防災の科学 |
研究成果の概要 |
水害防備林は、環境にフィットした伝統的治水工法の1種である。本プロジェクトでは、水路横断方向に並んだ1ライン場合と、流れ方向に複数ライン配置される場合の2つのシナリオを扱い、水理実験を行った。鉛直および水平PIV、そして抗力計測によって洪水流エネルギーの減衰効率および底面せん断力の変化を検証した。実験結果より、粗い配置ではウェイク型、密配置では噴流に似た構造となることがわかった。さらに下流に堤防があるとそれ自体が水深を制御する堰として機能するため,流下方向の圧力勾配は,防備林の有無によらず,純粋に防備林による流速低減が期待できる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然繁茂している河畔林の間伐や再植林により,比較的低コストで広範囲の流域をカバーできる.研究成果は,効果的な氾濫減衰のための防備林デザインを構築するもので,水防災・水減災・強靭なまちづくり(実用研究)に貢献し,水工災害学,河川工学に関連する幅広い分野において大きな意義をもつ.特に水路実験の高精度実測データは,防備林周辺の河床変動や浸食機構の解明をはじめとする河川力学の基礎学理(基礎研究)の重要課題の突破口としても期待され,学術的意義も大きいと確信する.さらに人工構造物と比べて防備林は整備しやすいため,本成果は伝統的水防対策の再考を促すきっかけとなるとともに全国的に広く波及すると考える.
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