研究課題/領域番号 |
18K18980
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
通阪 栄一 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40363543)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | タンパク質デリバリー / Nose-to-brain / エマルション / 界面活性剤集合体 / 脳内デリバリー / タンパク質 / 鼻腔投与 / 経鼻投与 / 膜集合性集合体 |
研究成果の概要 |
タンパク質の経鼻投与は,脳内への速やかな薬物送達,全身性副作用の回避ができ,非侵襲的なため理想的な脳内デリバリーの経路といえる。しかし,タンパク質を鼻腔へそのまま投与しても,粘液での洗浄作用,粘膜中プロテアーゼによる分解,さらに粘膜組織の透過性の低さが問題でほとんど脳へ到達することはない。本研究では,これらの問題を克服するために,固体のSolid-in-Oil-in-Water(S/O/W)エマルションをタンパク質性薬物のキャリアとして用いた。結果として,粘膜近傍でエマルション油相を酵素分解することで,放出した界面活性剤-タンパク質複合体が脳内タンパク質デリバリーを促進することが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膜親和性の高い脂溶性集合体による膜透過促進技術が,鼻腔からのタンパク質脳内デリバリーに応用できることが確認された。今後,この技術で脳内へのタンパク質デリバリーが確立できれば,アルツハイマー病やパーキンソン病などの脳疾患を煩っている患者に対してのQOLが向上し,社会への貢献は非常に大きい。また,投与技術がなく臨床試験が滞っている多くのバイオ医薬品の製剤化も進むことが予想され,産業界への波及効果も大きいと考える。
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