研究課題/領域番号 |
18K19021
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塩田 陽一 京都大学, 化学研究所, 助教 (70738070)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | スピントロニクス / スピン波 / イットリウム鉄ガーネット / 電界効果 / 磁性絶縁体 / 電圧効果 |
研究成果の概要 |
本研究では、汎用性の高いスパッタリング法を用いて、ナノメートルスケールで膜厚制御された高品位なYIG薄膜の作製を行い、電界による効率的なスピン波の磁化ダイナミクスの制御を行った。 まずアルゴンガスの流量を精密に制御する事で、磁気緩和定数の低いYIG薄膜の作製に成功した。また50-20nmの膜厚範囲で静磁表面波の配置でスピン波伝搬測定を行い、スピン波の伝搬を観測することができた。次に面内電界を加えながら垂直磁場印加下においてスピン波伝搬の測定を行った。すると外部電界によるジャロシンスキー守谷相互作用に起因すると思われる共鳴周波数の変調が観測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電界による磁化ダイナミクスの制御とスピン波を用いた研究は、それぞれ電子機器の低消費電力化の観点から意義のある研究である。本研究で提案する電界制御を用いることで、低消費電力かつスケーラビリティなスピン波論理演算素子を実現する事ができる。また最近では、ナノメートルスケールの膜厚制御されたYIG薄膜のニーズが高まっている。例えば、スピン軌道齟齬作用の大きな材料(Pt,Wなど)と組み合わせた「スピンオービトロニクス」や、THzオーダーの高速な磁化ダイナミクスを有する反強磁性体(IrMn,NiO,CoOなど)と組み合わせた「反強磁性体スピントロニクス」との組み合わせなど、様々な応用展開が期待できる。
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