研究課題/領域番号 |
18K19073
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大松 亨介 名古屋大学, 工学研究科(WPI), 特任准教授 (00508997)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ラジカルイオン / 酸性度 / 光レドックス触媒 / ブレンステッド酸 / 不斉触媒反応 / 有機光化学 |
研究成果の概要 |
可視光照射下、シリルエノールエーテルの一電子酸化によって生じるラジカルカチオンが非常に強い酸として振る舞うことを発見し、シリルエノールエーテルのアリル位-Hアルキル化反応を開発した。本反応は、シリルエノールエーテルのケイ素上の置換基にはほとんど依存せず、ラジカル受容体であるオレフィンも含めて広範な基質が適用可能であり、複雑な天然物誘導体の位置選択的な官能基化にも応用できる。また、基質適用範囲を実験的に検証すると同時に、計算化学的手法による基質と収率の相関解明にも取り組み、発生するアリルラジカルのアリル位のスピン密度の大きさが付加段階の活性化エネルギーに影響することを突き止めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラジカルカチオンの高い酸性度を改めて明示し、適切な触媒を用いることでメソリティック開裂によるフリーラジカルの生成過程を制御できることを実証した点で、有機化学分野に有益な知見を与えることができた。この知見をもとに様々な反応開発が可能になることから、萌芽的研究としての役割を十分に果たしたと考えられる。また、開発した反応は、従来変換困難であった位置での結合形成を可能にするため、天然物や医薬品などの複雑化合物の新規誘導体の提供につながると期待される。
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