研究課題/領域番号 |
18K19106
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
下村 武史 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40292768)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 導電性高分子 / 発泡体 / 熱電変換 / ウレタン |
研究成果の概要 |
導電性高分子ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)のナノファイバーを添加した軟質ウレタンフォームを作製した。発泡倍率は3倍程度で、十分低密度の断熱材として機能した。この軟質ウレタンフォームをヨウ素でドーピングすることで、導電率を有し、熱電変換特性を示すことを確認し、目的を達成した。ゼーベック係数はmV K-1のオーダーで、理論的に導電性高分子が示しうる最大クラスの大きな値を示したが、導電率が10 マイクロS cm-1と小さいため、変換効率はまだ低く、現段階では実用化は目指せない。今後、ドーピング法の改良することで、競争力のある材料となる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
無機材料では決して得ることのできない「電気・電子・光機能をもった嵩高くやわらかい構造」として、断熱性に優れた発泡ウレタンに熱電変換性能をもたせることができた。高分子特有の発泡構造に電気・電子・光機能をもたせた材料の開発が進むことが期待され、その端緒を示すことができたのが本研究の学術的な意義である。ウレタンフォームは安価かつ簡便に発泡構造を作製でき、現場施工が可能な断熱材料として、配管や家屋の断熱材など他にはない特性をもつことから、熱電効果をもたせることができることを示した本研究の社会的意義は大きいと考えられる。
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