研究課題
挑戦的研究(萌芽)
Fusarium oxysporumに最適化したゲノム編集系の確立を行い,高効率でのノックアウト,ノックイン,塩基編集ならびに広域欠失を可能とした。確立したゲノム編集系を用いることで,アクセサリー染色体の大部分を除去した人工染色体を構築し,従来の手法では困難であった染色体領域の細胞内クローニングやゲノムの再構成,染色体移植手法の利用可能性を示した。本研究により,アクセサリー染色体のゲノム機能解析に加え,菌糸融合や水平伝播機構,病原性進化機構の包括的な解析が可能となった。
酵母,植物,マウスおよびヒトにおける人工染色体は確立されており,これまで導入が困難であった広域な染色体領域の導入やモデルマウスの作成等,従来の研究領域を大幅に拡大させた。本研究では,糸状菌では初となる人工染色体の作出に成功し,新たなゲノム編集手法を含む遺伝子工学・染色体工学的な利用可能性を示した。また人工染色体作製に用いたゲノム領域の広域欠失誘導は,染色体領域を標的とした新たなゲノム機能解析手法として有用である。以上より,応用微生物学や植物保護科学,遺伝子工学,染色体工学等,多様な学術的・社会的分野において重要な知見や技術を得ることができた。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 3件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
Scientific Reports
巻: 印刷中 号: 1 ページ: 7427-7427
10.1038/s41598-019-43913-0
巻: 印刷中
Biotechnology Journal
巻: 13 号: 9 ページ: 170596-170596
10.1002/biot.201700596