研究課題/領域番号 |
18K19228
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
安江 恒 信州大学, 学術研究院農学系, 准教授 (00324236)
|
研究分担者 |
半 智史 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40627709)
高嶋 敦史 琉球大学, 農学部, 助教 (40433099)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 年輪 / 形成層 / フェノロジー / 肥大成長 / ラベリング / 13C / 木部細胞分化 / 13Cラベリング / 樹種間差 |
研究成果の概要 |
多様な環境に生育している多樹種を対象に「年輪の形成は1年のうちに終了しているのか」を検証した。 顕微鏡組織学的観察の結果,ハイマツのあて材部,ヒノキの仮道管において,形成層活動終了後または翌年の春になっても生存している仮道管を確認した。但し,これらではS3層の堆積が確認されたため,翌年になっても細部壁肥厚を行っているのかは不明である。形成層活動開始前の13CO2パルスラベリングにより,ヒノキ,スギ,シラカシにおいては前年年輪最外部において当年春の同化物の利用が確認された。Nano-SIMSによる観察の結果,ヒノキにおいては年輪境界をまたぐ放射柔細胞の壁肥厚に13Cが利用されたことが確認出来た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少なくとも,樹種によっては前年年輪にまたがって存在する放射柔細胞の壁肥厚に当年形成層活動開始前の光合成産物が使われていることが確認された。樹木成長に対する気候変動の影響評価や気候復元を行う上で重要な手法である年輪年代学的研究に対して「炭素・酸素同位体比,年輪内最大密度を指標とする研究においては,形成層活動終了後の気候情報が年輪に含まれうることを考慮する必要がある」ことを提言する。
|