研究課題/領域番号 |
18K19232
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小池 一彦 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (30265722)
|
研究分担者 |
山下 洋 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 西海区水産研究所, 主任研究員 (00583147)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | サンゴ礁 / 褐虫藻 / サンゴ / シャコガイ / 共生 / 生物多様性 / ウスエダミドリイシ / 共生ソース / Symbiodinium / Cladocopium / ゾーザンテラ |
研究成果の概要 |
サンゴを含むサンゴ礁の多くの動物は,褐虫藻と呼ばれる藻類と共生している。しかしこの共生藻を親から受け継ぐことは希で,多くの場合,環境中から褐虫藻を取り込む。従って,サンゴ礁には単独の褐虫藻が存在しなければならない。この共生ソースとなる褐虫藻は,サンゴ同様に褐虫藻を体内に共生させる「シャコガイ」から排出されてきたものかもしれない。実際,シャコガイの糞には生きた状態の褐虫藻が密に詰まっている。この研究ではシャコガイの糞に含まれる褐虫藻を詳細に調べ,シャコガイの幼生とサンゴの幼生に糞を与え,褐虫藻が感染するか調べた。その結果,何れもが糞に由来する褐虫藻を取込み,共生が成立可能であることがわかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サンゴ礁を構成するサンゴや様々な生物には,その共生藻である褐虫藻が必要である。本研究によって,シャコガイの糞がシャコガイ幼生のみならずサンゴ幼生等へ褐虫藻を運ぶ役割を担っていることが示唆された。様々な生物が褐虫藻を与え,受け取り,サンゴ礁を形作っているとすれば,多様な生物が共存するサンゴ礁の姿そのものを表しているように思える。また,サンゴにとってもシャコガイが褐虫藻供給源として必要であれば,サンゴのみに着目して考えられてきたサンゴ礁の再生も再考の余地がある。
|