研究課題/領域番号 |
18K19269
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
浅野 雅秀 京都大学, 医学研究科, 教授 (50251450)
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研究分担者 |
成瀬 智恵 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30372486)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | デグロン / PD-1 / マウス / がん免疫療法 |
研究成果の概要 |
マウス個体において免疫細胞上のPD-1を時期特異的に分解できるようなシステムを構築した。PD1-mCherry-デグロンタグ融合タンパク質を発現するホモ接合ノックインマウスに薬剤を投与したときに,がん細胞の増殖が抑制された。また,ホモ接合体の骨髄細胞を移植した野生型マウスに薬剤を投与した場合でもがん細胞の増殖が抑制された。薬剤を投与しない場合や,野生型マウスに他の野生型マウスの骨髄を移植した場合にはがん細胞の増殖は抑制されなかった。また,PD-1ノックインマウスの組織学的解析を詳細に行った結果,軽微な自己免疫疾患の発症が認められたが,大きな健康被害はないと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
デグロンシステムを動物個体の内在性タンパク質に応用した例はこれまでになかったが,本研究では初めて,動物個体の内在性タンパク質の分解に使用できることを示した。よって,これまでのドキシサイクリン投与などを用いた実験系よりも毒性が少なく,また薬剤に対する応答が早い,新しい解析手法の提案ができたと考えられる。また,ヒトや家畜への造血幹細胞移植により,がんの治療が容易になる方法が開発できる可能性がある。本研究で用いたデグロンシステムにはリークが認められたため,さらなる改良が必要となるが,薬剤の投与をしなければ標的タンパク質PD-1は正常に発現していると考えられるので,安全性も高いと考えられる。
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