研究課題/領域番号 |
18K19338
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
白石 英秋 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (90202118)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 細胞運動 / シアノバクテリア / 微細藻 / スピルリナ / 微生物 / 突然変異 / 原核生物 |
研究成果の概要 |
Arthrospira platensis(通称:スピルリナ)は、多細胞の繊維状シアノバクテリアである。この生物は、陸上でも水中でも細胞運動を行い、移動することができる。この生物の個体は数百個の細胞が1列に並んで形成されているが、これらの細胞がどのようにして協調してスムーズな個体の運動をもたらしているのかは謎である。本研究では、運動能に欠損が生じた突然変異体を効率よく選別する系を確立し、運動のできなくなった A. platensis の自発突然変異体を多数単離した。それらの突然変異体のゲノムにある突然変異部位を次世代シークエンサーで解析し、運動に関与する遺伝子の候補を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
A. platensis の構成細胞がどのようにして協調してスムーズな個体の運動をもたらしているのかは謎であり、その運動の元となる運動装置の実体もわかっていない。本研究で、運動能に欠損をもたらす突然変異の原因遺伝子の候補を明らかにし、それによって、運動装置の実体を解明するための大きな手がかりを得ることができた。これは、運動装置の解明を通じてナノマシンの構築や新たな生物模倣技術の創生に繋がる成果である。また、使用した生物は世界中で利用されている有用な食用藍藻で、本研究で得た変異はこの生物の遺伝学的手法の整備のための有用な遺伝マーカーとして利用でき、この生物の研究の基本ツールともなるものである。
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