研究課題/領域番号 |
18K19358
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
浦山 俊一 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50736220)
|
研究分担者 |
豊福 雅典 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (30644827)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
|
キーワード | メンブレンベシクル / 糸状菌 / 細胞外膜小胞 / RNAウイルス / 共存型RNAウイルス / 真菌 / 伝播 / コミュニケーション / ウイルス / 共存型ウイルス |
研究成果の概要 |
本研究では、糸状菌に持続感染しているRNAウイルスがどのような方法で糸状菌間を伝播しているのか明らかにするため、細胞外膜小胞と呼ばれる細胞から放出される膜小胞が運び屋として機能している可能性の検証を目指した。解析の結果、イネいもち病菌が多量の細胞外膜小胞を産生する条件を見出し、その精製画分にはイネいもち病菌に持続感染しているRNAウイルスに由来するRNAが存在することを明らかにした。これまで持続感染型RNAウイルスと細胞外膜小胞の関係性は明らかにされておらず、当該知見は糸状菌のウイルスだけでなく、自然界にあまねく存在する持続感染型RNAウイルスの伝播機構理解に資するものである。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウイルスは宿主生物に病気を引き起こし、新たな宿主生物へと感染を広げていくものと理解されている。しかし、近年になって自然界の多くの生物には、明確な病徴を引き起こさないRNAウイルスが持続感染していることが明らかにされ始めている。本研究は、このような持続感染型のRNAウイルスが宿主生物を害することなく、感染を広げていく機構の解明を目指した。細胞外膜小胞と呼ばれる細胞が放出する膜小胞に焦点を絞った解析を行い、そこには持続感染型RNAウイルスの遺伝子が存在することを明らかにした。細胞外膜小胞を介した感染は確認できなかったが、この知見はRNAウイルスの伝播に寄与する新たな機構の存在を示唆している。
|