研究課題/領域番号 |
18K19363
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 鳥取大学 (2019) 明治大学 (2018) |
研究代表者 |
伊藤 健彦 鳥取大学, 乾燥地研究センター, プロジェクト研究員 (50403374)
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研究分担者 |
杉本 太郎 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究推進員 (20570493)
木下 こづえ 京都大学, 野生動物研究センター, 助教 (50724233)
飯島 慈裕 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (80392934)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 移動生態学 / 哺乳類 / 草原生態系 / 季節移動 / モンゴル |
研究成果の概要 |
野生草食獣の長距離移動における「環境→生理→行動」の流れの理解を目指し、モンゴルの草原地帯に生息するモウコガゼルの移動追跡と糞中ホルモン分析を実施した。高精度・高頻度のリアルタイム衛星追跡により、長距離を遊動的に移動するモウコガゼルの定期的な糞採集とモンゴルでのホルモン分析体制を確立した。同一個体・個体群での季節移動的および定住的な移動パターンの切替が存在し、その切替には積雪状況の年変動が影響したこと、また春の移動には、短期間の直線的長距離移動をするジャンパーと、植生条件の好適な場所を探しながら移動するサーチャーという、異なる戦略が共存することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界でも有数の陸上大型哺乳類の大移動が残るモンゴルの草原地帯における、遊動的な動物の内的状態モニタリング手法の構築は、移動生態学の深化と草原生態系の保全対策提言に貢献する。本研究が明らかにしたモウコガゼルの移動パターンの可塑性は、野生動物の環境変動への対応に関する研究に新たな視点を提示する。本課題で構築した移動生態学と生理学の融合による学際的な研究体制が、行動に関する意思決定メカニズムやナビゲーション能力の解明を可能にすることが期待される。
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