研究課題
挑戦的研究(萌芽)
プリオン蛋白質(PrP)は、正常型から異常型に遷移すると、クロイツフェルトヤコブ病等を引き起こす。我々は正常型のPrPに強く結合して安定化する事で、PrPの異常型への遷移を阻害するRNA分子(RNAアプタマー)を見出し、立体構造とプリオンタンパク質との相互作用様式を決定した(岐阜大の桑田教授・鎌足助教との共同研究)。これによって、このRNAアプタマーがPrPの異常型への遷移を阻害する仕組みを解明する事ができた。また、RNAアプタマーが、PrPの受容体能に及ぼす影響に関する知見を得た(京大の森教授、中尾助教との共同研究)。さらに、核酸のインセルNMR法の技術開発も併せて行った。
病気との関係が知られているタンパク質の異常型への遷移を、RNA分子によって阻害できる事を示した。また立体構造の解析に基づいて、この阻害メカニズムも合理的に理解する事にも成功した。これらは、RNA分子を薬として活用できる可能性を示す成果である。さらに核酸のインセルNMR法の技術開発によって、ヒトの生細胞中における核酸分子の挙動を直接的に観測する手法が確立された。これは、核酸が関与した基本的な生命現象の理解に役立つ成果である。
すべて 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件) 備考 (1件)
Scientific Reports
巻: 10 号: 1 ページ: 4934-4934
10.1038/s41598-020-61966-4
120006813315
巻: 10 号: 1 ページ: 2629-2629
10.1038/s41598-020-59496-0
Biophysics and Physicobiology
巻: 17 号: 0 ページ: 36-41
10.2142/biophysico.BSJ-2020006
130007863867
Biophysical Reviews
巻: - 号: 2 ページ: 411-417
10.1007/s12551-020-00664-x
The FEBS Journal
巻: 印刷中 号: 12 ページ: 2355-2365
10.1111/febs.14819
Biochimica et Biophysica Acta (BBA) - General Subjects
巻: In Press 号: 2 ページ: 129346-129346
10.1016/j.bbagen.2019.04.011
Phys Chem Chem Phys
巻: 20 号: 14 ページ: 9167-9180
10.1039/c8cp00155c
http://www.iae.kyoto-u.ac.jp/bio/