研究課題/領域番号 |
18K19446
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀口 安彦 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00183939)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 細胞融合 / キメラ細菌 / 気管支敗血症菌 / パラ百日咳菌 |
研究成果の概要 |
病原性細菌の宿主特異性の決定機構を遺伝子レベルで解析することを目的として、ヒトにのみ感染するパラ百日咳菌と広範な哺乳動物種を宿主とする気管支敗血症菌を融合させて、ヒト以外の実験動物に感染するキメラ細菌の作製を試みた。その結果、供試菌数の約0.01%の割合で融合菌候補株を単離することができ、さらにその1割程度の割合で、ゲノム交雑の可能性を示す菌株が得られた。しかし予想よりも短いゲノム領域で組み換えが生じていることや、親株の気管支敗血症菌に自発的にゲノム構造に逆位が生じた変異株が発生することなどの問題が生じ、残念ながら当初の目的を達成することはできなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞の融合技術は40年以上前に隆盛し、微生物では品種改良の目的で乳酸菌、糸状菌、酵母などで利用されたが、特定の遺伝子を標的にできる、より精細な遺伝子操作技術が発展した現在ではほとんど利用されない。異なる種の真正細菌の細胞融合に関する研究はさらに少なく、種々の方法論が確立される前に研究が衰退してしまったため、現在の科学の動向や水準からみて参考となる知見はほとんどない。本研究課題では所期の目的は達成できなかったが、細胞融合の基準プロトコールと融合候補細菌の遺伝子解析の結果を示すことができた。その成果は、キメラ細菌の作製技術の再理解のための最新の知見を提供すると考えている。
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