研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究は「CD69」というT細胞の動態システムに重要な働きをする分子に着目し、新しいがん免疫療法の確立を目指したものである。腫瘍組織内に存在する腫瘍抗原特異的なT細胞のほとんどがCD69を発現しており、CD69は、抗腫瘍免疫応答に重要な働きをしていることが考えられた。事実、CD69欠損マウス、並びに、担がんマウスへの抗CD69抗体投与によるCD69の機能阻害は、複数のがん種において、抗腫瘍効果の増強を起こすことが確認された。この研究成果は、新たながん免疫療法の確立に貢献する重要な発見と考えている。
患者自身の免疫システムを活性化することにより腫瘍を攻撃する「免疫療法」は、近年目覚ましい開発が進められており、今後、さらに大きな発展が期待される。しかしその一方で、現行の免疫チェックポイント阻害剤の適応にならないがん腫や、副作用の問題、禁忌症などがあることから、新たな免疫療法の開発が常に求められている。本研究は「CD69」というT細胞の動態システムに重要な働きをする分子に着目し、新しいがん免疫療法の確立を目指したものである。従来の免疫チェックポイント阻害薬とは、一線を画した斬新なアイディアを基にしたものであり、学術的意義、社会的意義の高い研究である。
すべて 2020 2019 2018 その他
すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 4件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 7件、 招待講演 7件) 備考 (2件)
Frontiers in Immunology
巻: 10 ページ: 3125-3125
10.3389/fimmu.2019.03125
Seminars in Immunopathology
巻: - 号: 3 ページ: 349-358
10.1007/s00281-019-00734-7
巻: 10 ページ: 955-955
10.3389/fimmu.2019.00955
Journal of Allergy and Clinical Immunology
巻: 0091-6749(19) 号: 2 ページ: 30340-9
10.1016/j.jaci.2019.02.024
Chiba medical journal
巻: 94E 号: 3 ページ: 19-23
10.20776/S03035476-94E-3-P19
120006489910
https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/105204/
Nature Communications
巻: 9 号: 1 ページ: 3749-3749
10.1038/s41467-018-06283-1
International Immunology
巻: 30 号: 12 ページ: 559-567
10.1093/intimm/dxy050
https://www.m.chiba-u.ac.jp/class/meneki/jisseki/index.html
https://www.m.chiba-u.ac.jp/class/meneki/