研究課題/領域番号 |
18K19565
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
赤司 浩一 九州大学, 医学研究院, 教授 (80380385)
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研究分担者 |
宮脇 恒太 久留米大学, 医学部, 研究員 (50774709)
加藤 光次 九州大学, 大学病院, 講師 (20571764)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | PTCL-NOS / 免疫微小環境 / T細胞リンパ腫 / 治療層別化 / T細胞性リンパ腫 |
研究成果の概要 |
末梢性T細胞リンパ腫 (PTCL)は、悪性リンパ腫の中でも極めて予後不良な疾患であり、新たな治療戦略の確立が急務である。そのためには、まず層別化による疾患概念の整理が必要である。我々は新規RNA発現解析技術を用いた網羅的遺伝子発現解析を行うことで、従来考えられていた腫瘍細胞そのもの性格よりもむしろ、腫瘍周囲の微小環境細胞がその予後に強く関連することを明らかにし、新たな予後層別化モデルを開発した。さらに、予後不良症例で、微小環境細胞の免疫チェックポイント分子PD-L1が高発現していることを見出し、PTCLに対するPD-1阻害剤の奏効可能性が検証するために臨床研究を計画・実施している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PTCL、特にPTCL-NOSは分類不能型と定義される通り、所謂“waste-basket disease”と位置づけられており、その治療法はおろか、病態さえも明らかになっていない。本研究は、従来の腫瘍細胞の性格よりも微小環境細胞に注目することで、明確に層別化できることを示した初めての研究である。また、既存の治療では治癒を期待できない予後不良患者に対してPD-1阻害剤が奏効する可能性を明らかにするばかりでなく、免疫チェックポイント阻害剤におけるプレシジョンメディシンの実現に資する点において、社会的意義を有する研究であると考えている。
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