研究課題/領域番号 |
18K19595
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
須藤 英毅 北海道大学, 医学研究院, 特任准教授 (30374367)
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研究分担者 |
西村 紳一郎 北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (00183898)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 椎間板 / 糖鎖 / 痛み / 椎間板変性 |
研究成果の概要 |
椎間板は、体幹を支える脊柱の主要構成要素であり、その代表的疾病である椎間板性腰痛や椎間板ヘルニア等では、激しい腰痛や下肢痛によって自立した生活が困難となるが、痛みを客観的に評価する標準的手法自体は確立されていない。そこで本研究の目的は、痛みを糖鎖医学の観点から分析し、椎間板変性に起因した痛みと血清中N型糖鎖のプロファイル変化との関連性を網羅的に検討することである。 方法としてウサギ椎間板に穿刺を行い、変性椎間板モデルを作製した。変性した椎間板組織と血清中糖鎖を網羅的に探索し正常組織及び血清と比較した。その結果、椎間板変性に伴う椎間板組織と血清のハイマンノース型N型糖鎖への糖鎖置換を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに椎間板を対象にした糖鎖研究の報告はなく、生体材料を用いた解析にも手法的限界があった。糖鎖は核酸や蛋白質と異なり増幅を行うことが不可能なため、小型動物組織などの少量の検体からは解析に必要な量を確保できないことも糖鎖研究の障害となっていた。 本研究は、N型糖鎖の改変という糖鎖医学的側面から椎間板変性に起因する痛みを明らかにしようとする点で従来の研究とは大きく異なる。今後は椎間板変性に起因した痛みと関連する血清中のマーカーが客観的数値として捉えることが可能になれば、痛み全般に関する病態解明や治療法に関しても今後の学術の方向を変え得る新しい研究分野が創設される可能性がある。
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